江戸時代後期からよく使われた切子模様が一般に「江戸切子」と呼ばれています。
この8種の伝統文様を基本に新しい組合せや構成によって作り上げたのが、現代の江戸切子。
以下の切子模様が無いグラスは「江戸切子」と呼べないのです。

魚子(ななこ)
切子面の細かな光の反射が、魚のうろこのようにきらめく様からきている。
麻の葉(あさのは)
切子の交差が麻の葉の形になるところから。江戸小紋などにも用いられる伝統的文様。
六角籠目
(ろっかくかごめ)
切子のラインが、竹籠の六角形の編み目と似ているところからきている。
矢来(やらい)
矢のように降る雨(矢来の雨)又は竹垣の竹の交差に似ているところからきている。
八角籠目
(はっかくかごめ)
竹籠の八角形の編み目から。
六角籠目と並び江戸を強く感じさせ、多用されている。
七宝(しっぽう)
両端のとがった長楕円形をつないだ連続文様。七宝つなぎという伝統文様の一つから。
菊つなぎ(きくつなぎ)
切子の細やかな交差の連続が、菊の花の連なった様子を思わせるところからきている。
(ほし)
縦、横、斜に切った模様が星を思わせるところから。八菊(はちぎく)ともいわれる。